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心の病や症状など

なぜ、心の病や身体症状、精神的苦痛が治らないのでしょうか?!

心の問題を治すことにおいて、いろんなアプローチがあると思います。
それらは、それなりの考え方や理論のもとに成立しているはずです。
しかし、それでも治らない場合、何かが不足しているか、間違っているはずです。
心の病でも、人によってはどんなに手を尽くしても治せないような状態に至っている場合もあるでしょう。
しかしながら、一般的には時間さえかける余裕があれば治すことは不可能ではないのです。
これまで努力されてきたのに、なぜ治せなかったのでしょう?!
こうした疑問に症例を挙げながら、多方面からお答えしていきたいと思います。真実を求めていただけるのなら、耳を傾けていただきたいと願っています。
忘れてならないのは、心の病は、脳の問題なのです。
ネット上にはいろんなことが書かれていますが、
「催眠術を掛けてもらって、気が付いたら、魔法にかかったみたいに、悩みが取り除かれている…」
とか、「腕がいい催眠療法士は、一回の催眠療法で心の病を治せる…」とか、現実には有り得ないことなのです。
心の無意識(潜在意識)に催眠で働きかければ、心の病が解消すると単純に説明されている内容が多いのです。
軽い症状や、癖などはそれでも治る場合もあります。しかしそれだけではほとんどの場合再発するか転移する(別の症状として現れる)ことでしょう。
スピリチュアルの世界でも”潜在意識”という表現をよく目にします。
精神分析の創始者フロイト(Sigmund Freud、1856〜1939年)の時代に使い始められていますが、脳が科学的に明確に見えてきた現代において、”潜在意識”とは、脳のどの部位が関連し合い作り出す脳機能を表現していることでしょうか?
スピリチュアル的に使われるとあまりにも抽象的で観念的過ぎるのです。
わたしたちが意識できない、脳の働きの部位は科学的に分かっています。
それらは”無意識領域”であり、脳活動の大部分を占めています。
”潜在意識”的表現の感覚は、心という世界を、脳という器官から切り離された見方や思考で、精神論でどうとでもなる(治せる)ような感覚で受け止められがちなのです。
心の病は治せます!! しかし、それは脳機能を改善してやることなのです。
脳の理性領域(意識=前頭前野)と感情領域(無意識=大脳辺縁系)の両方に働きかけなければならないのです。
それが心理療法を駆使した催眠療法なのです。
長期間の精神的葛藤や苦痛などのストレスを受け続けた脳が、どのように機能不全を起こすようになるものか、
また、トラウマを受けて育った心が、脳にどのような現実の痕跡を残していて、その後の人生にどのように影響し続けるものなのか、
また、両親に育てられる環境の中で、両親から遺伝的性格を受け継いだ子供が、ある遺伝傾向によって親の気持ちとぶつかり合い心に深いしこりを残してしまうなど、人の人生は、成長過程における遺伝要因と環境要因によって脳に深刻な影響を受けてしまう場合があります。
親が子供のために善かれと思いしかっていても、子供にとっては「愛されていない」「嫌われている」と受け取ってしまう場合もあります。
人の心は、脳の活動によって生み出されています。
そうして、
脳の発達の多くが遺伝子により決定されます。
脳科学者達は、異なる発達期間中に、どんな遺伝子が表現または活性化されるのか、そして遺伝子の変化が、どのように発達に影響し、あるいは疾病に導くのかが分かってきて、さらに研究している時代なのです。

心の病などの精神的苦痛や疾患がストレス環境などで生じてくるように、適切な精神面の心理的修正によって、症状を作っている脳機能は正常に改善されるのです。
催眠療法をおこなう上での”心理療法”は、行動認知療法としての認知の修正とトラウマの理解に役立てて、過去において形成されたトラウマなどの精神的苦痛(不適切な回路網)を催眠状態を活用して、誤作動を生じない正常な脳機能の状態へと修正していきます。
簡単に表現すれば、「理性の理解と感情の納得」により脳機能が修正されるのです。

退行催眠で過去の人生を振り返る意味は、単にトラウマ探しのためだけではありません。トラウマは長年にわたり相当数の症例と向き合い研修・研鑽した歴史があれば、多少の時間お話を伺うだけでほぼ正確に見当がついてきます。後は裏付けを取りながら確信していくだけなのです。
しかし重要なのは、本人が過去の人生を振り返ることで、その当時に何をどのように受け止めていたかを本人に再確認してもらう必要があるのです。
しかも、子供だった当時の自分を客観的に今の自分で見つめ返しながら、当時の環境からどのような影響を受けたか、また、当時親はどのような気持ちで自分に接していたかを正しく見つめ直す中で多くの気づきをもとに認知の修正が必要なのです。
そうした過去を見つめ返している中で、補助的にどのように誘導をし、何をどのように気づいてもらうかが、心理療法として重要で必要な要素なのです。

こうした心理療法をおこなうにあたり、必要な理解に当然個人差が生じてきます。場合によっては相談者の心を傷つけないように、示唆的にまたは比喩などの間接的表現で諭す必要がある場合も生じます。しかし、直接的な表現でないと分かってもらえなく、比喩が通じない場合もあります。そんなとき、単なる世間話をしているだけと受け止められてしまうこともあるのです。悲しいことに、心理療法としての意図を持ったアプローチが単なるおしゃべりとしか受け止められない場合さえあります。そうした様々なケースにおいて、信頼という人間関係を構築しながら心理療法として必要な会話(おしゃべり)を進めていく必要があるのです。

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